牧畜社会の肉と乳製品


歴史的には、アジア大陸の農耕地帯の北側にひろがる中央アジアの乾燥地帯は、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、フタコブラクダを主要家畜とする遊牧民によって占められていました。


その北の寒冷なシベリアにはトナカイ遊牧民が分布していました。


チベット高原を中心とする地域では農業のほかにヤクを牧畜獣とする牧畜がおこなわれます。


この辺りは、海外ツアーなども組まれているために人気があります。


西アジアの乾燥地帯からアラビア半島の沙漠からサハラ沙漠にかけては、ヒトコブラクダ、ヒツジ、ヤギを牧畜対象とする遊牧民が分布します。


エチオピア、ソマリアから東アフリカ、南アフリカにかけてはウシをおもな牧畜獣とする牧畜民が点々と分布しています。


これらの牧畜を生業とする民族のほかに、インドやヨーロッパのように、農業を主力とする社会のなかに牧畜という生産原理がくりこまれている民族も多いですね。


牧畜とは、食料獲得を中心とする生産の基盤を、有蹄類の群居性の家畜を群れとして管理することに求める生活様式です。


世界にはいろんな食べ物があるよ


こんにちは。


今日はヤシ類について。


西アジアから北アフリカに連なる砂漠地帯のオアシスではナツメヤシが栽培されます。


ナツメヤシの果実を乾燥させたものは干し柿に似た味と形をした高カロリー食品です。


これを生食するのが沙漠に住む遊牧民の伝統的な主食でした。


東南アジアからニューギニア、メラネシアの湿地帯にはサゴヤシが分布します。


開花寸前のサゴヤシの幹のなかには多量のデンプンが貯蔵されています。


サゴヤシの木を倒して、幹の繊維をつきくだいたものを水洗いして、デンプンの水溶液を容器に貯めて、デンプンを沈澱させるのです。


このサゴヤシデンプンを土器に入れてケーキ状に焼いたり、水に溶かして加熱してクズ湯状にしたものがサゴヤシ地帯での主食となります。


この辺りの国に海外旅行で行ったことがあるという方なら、きっとこの食べ物を食べたことがあるのではないでしょうか?

イモはかなり使える作物


東南アジアでも、イネをおぎなう作物として栽培される地域も多いです。


精白してひき割りに加工しコメとおなじように炊いて食べることもおこなわれます。


根栽作物類オーストラリアをのぞくオセアニア全域は歴史的にはヤムイモ、タロイモ、バナナ、パンノキなど、種子まき(種子繁殖)をせず、種イモを切って埋めたり・・・


株わけ、さし木などの栄養繁殖によってふやす作物の農業をおこなう地帯でした。


メラネシアではこれらの作物を土器を使用して煮ることもおこなわれましたが、金属の鍋が輸入される以前の煮炊き用の道具である土器の製作が発達しなかったポリネシア、ミクロネシアではこれらの作物を焼いたり・・・


そして、焼石のうえにのせてそのうえをバナナの葉や土でおおう石蒸し料理にして食べるのがふつうでした。


雑穀やイネを栽培する以前には、東南アジアでも根栽農業がおこなわれていたと考えられます。


紀元前の時代にインドネシアからインド洋をこえて根栽作物がアフリカに伝播し、現在でも、西アフリカのギニア湾にそった地帯では、ヤム・ベルトとよばれるヤムイモを主作物とする地域となっています。


ここでは、ヤムイモの皮をはぎ、ゆでたのち、ウスでついてペースト状にしたものを主食とします。


みなさんは、海外に行くならドコがいいでしょう?


いろんな国へ行きたいですよね!

世界の食卓


インド亜大陸では、雑穀をチャパティにするほか、ソバガキ状に加工したり、粉のまま炊いて食べます。


中国東北部のアワ、キビ、モロコシ(コーリャン)をつくる雑穀地帯では粉にしたものを蒸したダンゴにするほか、朝鮮半島北部の雑穀地域とおなじく粒のまま炊いて食べます。


エチオピアではきわめて粒の小さな穀物であるテフが栽培されます。


これは製粉して醸酵させ、薄く焼いたパンに加工されます。


新大陸原産のトウモロコシの食べかたで有名なのは、粉を練ってセンベイ状に焼いたものです。


これはメキシコ料理のトルティーヤとして知られています。


トウモロコシをおおく生産する北アメリカでは主に家畜飼料に使われます。


しかし、東アフリカやインドの雑穀地帯では、在来の雑穀にとって代わった主食作物となり、穀類と同様の料理法をします。


たくさん海外旅行をすればわかることですが、本当に文化の違いというものは興味深いものなのです。

こんな国へも海外ツアーで


西アジアや北アフリカでは、ごちそうのさいにコメ料理が供されます。


それに、稲作があまりおこなわれていないサハラ沙漠以南のアフリカ諸国でも、現在コメを食べることが好まれ、コメの栽培面積を増加させることがおこなわれています。


いっぱんに穀物は粉食にすることがおおいのにたいして、コメは粒食をするのが特徴です。


さて、これまで世界の主要な地帯での主食用作物はコムギとコメの二大作物に収敷する傾向をたどってきましたが・・・


過去にさかのぼると、その他の作物に依存する比重がおおきかったし、現在でもコムギ、コメ以外の作物を常食とする地域も多いですね。


文字どおり雑穀にはさまざまな種類があり、地域によって栽培される作物の種類がちがいます。


おおまかにいえば、アフリカとインドの雑穀地帯はトウジンビエとモロコシに代表されます。


最近では、この辺りの国への海外ツアーが人気のようですね。


サハラ砂漠以南の黒アフリカでは雑穀類を粉にしたものを湯で練って、ソバガキ状に料理したものを食べます。


いわゆるスーダン地帯では、これをダンゴ状にまるめたり、ダンゴを油脂で揚げて食べることがおこなわれます。


旅行先として人気が高いのは・・・


オオムギを粒のまま妙ったのち粉にしたツァンパ(日本のムギコガシ、コウセン、バッタイ粉にあたる)を日常の飲みものであるバター入りの茶で練って食べることがおこなわれます。


華北のコムギ耕作地帯では、小麦粉を練って醗酵させたものを蒸したマントウに加工すること・・・


そして、麺類にして食べることがおこなわれます。


東アジアのほかに麺類が発達したのは、スパゲッティ、マカロニなどのパスタ類を好むイタリアです。


イタリアは、海外旅行先としても大人気の国ですね。


さて、歴史的にコメを主作物としていた地域は、日本、朝鮮半島の南部、中国では華中、華南、東南アジアのほぼ全域。


そして、インド亜大陸ではベンガル平野と南インド、スリランカ、それにマダガスカル島の東部です。


インド以西の地域では、ピラフのように油脂や塩、香辛料で味つけをした料理法がふつうとなっています。


練ったり、醸酵させたり、オーブンで焼いたりする加工を要するパンにくらべてコメは料理法が簡単であり、味がよいので、現代でもコメを食べる地域はひろがりつつあります。

ムギ類の主食について


オートムギをひき割りにして粥状にした食べかたが、朝食にでてくるオートミールです。


ヨーロッパのパンは醗酵、焼成のさいに膨張させてふっくらと塊状につくった軽いものであるのにたいして・・・


北アフリカから西アジアにかけてのアラブ文化の地帯では練り粉を厚い円盤状に成形し、ずっしりと重たいものに焼きあげることがふつうです。


みなさんは海外に行くなら、ヨーロッパとアジアと・・・


どちらがお好きでしょう?


さて、西アジアから北インドにかけては、タンドールとよばれるパン焼きガマの側壁に貼りつけて焼いた薄くて、大きな袋状あるいは板状にのばしたナンというパンが分布します。


インドの稲作をしない地域では、コムギや雑穀類の粉を練ったものを醸酵させずに、加熱した鉄板や石板の上でセンベイ状に焼いたチャパティが主食となります。


チベット高原では気候的にコムギの耕作がむずかしく、オオムギが主作物となります。

海外旅行は食事が楽しみ!


メシを飯、オカズを菜ということばに置き換えれば中国語でも、おなじ関係が成立します。


東南アジアの諸言語でも、食事が主食と副食のふたつのカテゴリーの食品から構成されるという観念がみられるのがふつうです。


この場合しばしば米飯が主食をしめすことばとしてもちいられます。


・・・そのほかに太平洋の民族や東アフリカのいくつかの民族のあいだで、食べものを主食と副食に分類することがみられます。


これらの民族で、料理を主食と副食のふたつのカテゴリーに分類するさいに、ふつう主食にあたるものは、腹をふくらませることを第一の目的とした穀物やイモ類のデンプン質に富んだ食品で、味つけをしないで料理をすることが共通点としてみられます。


それにたいして、副食は肉、魚、野菜などを味つけした料理で、主食を食べるさいの食欲増進剤としての役割りをになっています。


このような前置きをしたうえで、世界の主食的な食品の分布について簡単にのべてみましょう。


まずはムギ類。


現在ではコムギの白パンが欧米での主食的食品の代表となっていますが、近代以前にさかのぼると、ヨーロッパ北部ではオオムギ、ライムギ、オートムギの占める比重がおおきかったのです。


その名残りで、ドイツから北のヨーロッパやロシアではライムギ入りの黒パンが現在でも食べられます。


海外旅行をしたことがあるという方は、きっとご存知でしょう。


主食的な食べ物の分布


現代では、舌で文化を知ることが容易になりつつあります。


・・・そこで、舌で世界の文化を知るための、手助けになりそうなことをいくつかのべてみましょう。


まず「主食」という言葉についてのただし書きをつけておきましょう。


主食という観念は世界の民族に共通するものではありません。


・・・たとえば、海外ツアーでも人気の高いヨーロッパの言語には、主食にあたる言葉はなさそうです。


パンは、食卓にならべられる食べもののひとつにすぎず、食事の主役ではありません。


肉や野菜の料理はパンを食べるためのオカズではありません。


スープ、肉料理、野菜料理などの皿とともに食事を構成する食品のひとつとしてパンは位置するものです。


それにたいして、東アジア、東南アジアにおいては食事というものは主食と副食の2種類のカテゴリーの食品から構成されるものであるという観念が発達しています。


たとえば、現代日本語では、メシ(あるいはゴハン)に対置されるのがオカズであり、正常な食事というものは、メシとオカズの両者から構成されているものであるという観念があります。


そして、食事そのものがメシともよばれていますね。

海外旅行をすることの大切さ


現地の味を試みるには、ホテルを出て、土地の人びとがたむろする大衆食堂へはいってみることです。


それは案外勇気のいることです。


ガイド役をつとめてくれる先達がいればそれにこしたことはないのですが・・・


1人ではいったらことばは通じないし、だいいちなにを食べたらよいのかさっぱりわからない・・・。


あてずっぽうにメニューを指さして注文してみたところ、スープばかり出てきた、ということになりかねません。


このような場合、いちばん賢明なのは、まわりで食べている人の料理をながめて、いちばんうまそうなものを指さすことでしょうが・・・


いずれにしろトンチンカンな失敗談がつきまとうことになります。


それもあとになってふりかえれば、旅のよい思い出になるはずです。


現代の世界では海外旅行の観光ということが、外貨獲得に一役買うばかりではなく、自国の文化を外国人に理解してもらうのに、重要な手段であるということが認識されてきました。


・・・そこで各国とも、外国人に名物料理を食べさせるレストランをもうけたりしつつあります。